ヒバリ科 ALAUDIDAE
ヒバリ属 ALAUDA
ヒバリ Eurasian SkyLark

亜種 オオヒバリ Alauda arvensis pekinensis
Eurasian Skylark

2015.10.17 オオヒバリ成鳥 撮影:寺沢 孝毅

全長:18cm 環境:海岸・草原
旅鳥として春から秋に記録される。
天売島での観察時期:3・4・5・9・10・11・12月

[天売島で観察したヒバリ3亜種の識別]
 亜種オオヒバリA.a.pekinensisは他2亜種と比べ体の大きさが1回りほど大きく、体上面は赤褐色味が強く脇腹に茶褐色の縦斑が見られない。嘴は太く上嘴が湾曲せず直線的で、上嘴下部から下嘴にかけてオレンジ色を帯びた肉色褐色が見られる。また、亜種オオヒバリのみ跗蹠が太く後趾の爪が長く直線的であり、他2亜種との野外での識別は比較的容易である。

2018.10.2 オオヒバリ 撮影:寺沢 孝毅

2012.10.14 オオヒバリ 撮影:寺沢 孝毅

2012.10.10 オオヒバリ 撮影:寺沢 孝毅

亜種 カラフトチュウヒバリ Alauda arvensis lonnbergi
Eurasian Skylark

2016.11.16 カラフトチュウヒバリ成鳥 撮影:寺沢 孝毅

全長:18cm 環境:海岸・草原
旅鳥として秋に記録される。
天売島での観察時期:10・11月

[天売島で観察したヒバリ3亜種の識別]
 亜種カラフトチュウヒバリA.a.lonnbergiは亜種ヒバリA.a.japonicaに比べ、体の大きさはあまり変わらず、体上面は灰褐色味を帯びている。嘴は細く上嘴が湾曲せず直線的である。上嘴上部から嘴先端までの黒褐色は他2亜種に比べ淡い。大雨覆は羽根先の模様が羽軸から内弁にかけて茶褐色が黒褐色部に食い込むように入っており、他2亜種とは異なる。また、後趾の爪が長くわずかに湾曲している。
 亜種オオヒバリA.a.pekinensisとは野外での識別ができるが、亜種ヒバリA.a.japonikaとは外見上酷似しており、野外での観察だけでは識別が難しく、各部位が明確に見られる写真と観察時期をもとに慎重に検討する必要がある。

2016.10.11 カラフトチュウヒバリ 撮影:寺沢 孝毅

2016.11.2 カラフトチュウヒバリ 撮影:寺沢 孝毅

2016.10.9 カラフトチュウヒバリ 撮影:寺沢 孝毅

2016.11.2 カラフトチュウヒバリ 撮影:寺沢 孝毅


亜種 ヒバリ Alauda arvensis japonica
Eurasian Skylark

2016.9.29 ヒバリ成鳥 撮影:寺沢 孝毅


全長:17cm 環境:海岸・草原
夏鳥として春から秋に記録される。
天売島での観察時期:3・4・5・6・7・8・9・10・11・12月

[天売島で観察したヒバリ3亜種の識別]
 亜種ヒバリA.a.japonicaは亜種オオヒバリA.a.pekinensisと比べ体の大きさが小さく、嘴は細く上嘴が下に湾曲している。上嘴下部から下嘴にかけて黄褐色だが、時期や個体差により色が薄い個体もいる。また、後趾の爪は大きく湾曲し、他2亜種に比べ短い。天売島での繁殖しているヒバリは亜種ヒバリA.a.japonicaのみである。

2010.3.28 ヒバリ成鳥 撮影:寺沢 孝毅